2008年7月7日月曜日

昨日のG

ガッツ小笠原、勝利への執念が生んだ逆転満塁弾
七回表二死満塁、逆転満塁ホームランを放つ巨人・小笠原

試合終盤にビッグイニングを演出したのは、巨人・小笠原の勝利への執念だった。
「みんながつないで作ってくれたチャンス。何とかしたいという一心だった」。八回二死から3連打で1点差に迫り、四球を挟んでなお二死満塁の好機。中日・吉見の初球をたたいた打球は、美しい放物線を描いて右翼席へ吸い込まれた。2戦連続の15号は、劇的な逆転満塁本塁打となった。
守備につく際、左翼席から「小笠原コール」がわき起こると、深々と頭を下げた。「ファンあっての選手」が持論。春季キャンプ、サインを求めて押し迫ったファンと接触し、バランスを崩したことがあった。オフに手術した左ひざに激痛が走ったが、わずかな沈黙の後ファンの色紙に筆を走らせた。「僕がもっと気をつければよかった」。そういうガッツだからこそ、この日もファンの期待に応えられた。
ここ4試合で3本塁打と上り調子だが、左ひざは「いっぱい、いっぱい」の状態。試合前、全体のウオーミングアップにも参加できない。それは高橋由、阿部、木村拓、ラミレスも同じ。満身創痍(そうい)のチームに昨季王者の風格はない。
それでも中日に勝ち越し、貯金を今季最大の「3」に積み上げた。次は12ゲーム差の首位阪神との敵地3連戦。「最後まであきらめずに戦うよ」。サムライと称される男は、静かにチームの思いを代弁した。(
−−−−−−−−−

0 件のコメント: