2008年7月3日木曜日

いろいろと音源を…

レコードやカセットテープなどのアナログ音源をデジタル化するには、オーディオをパソコンに取り込むためのオーディオキャプチャ機器が必要になります。今回は手軽に扱えるUSBタイプのオーディオキャプチャ機器を例にアナログ音源をデジタル化する方法について紹介します。
「オーディオキャプチャーユニット PCA-ACUP」は、オーディオ機器の音声をパソコンで録音し、デジタル化して保存できるオーディオキャプチャ機器です。
セットアップはとても簡単で、付属の音声編集ソフト「DigiOnSound5 L.E.」をインストールして、パソコンとPCA-ACUPを接続します。めんどうなドライバのインストールは、PCA-ACUPを初めてパソコンに接続した際に自動的に行われます。あとは、レコードプレーヤーやカセットデッキなど、録音したい音源を再生するオーディオ機器を、RCA端子か3.5mmステレオミニプラグでパソコンに接続すれば録音できるようになります。
オーディオ機器と接続する際には、接続する機器に合わせて、RCA端子(オス)ケーブルまたは同梱の3.5mmステレオミニ変換アダプタを用意してください。
取り込み機器の確認・設定変更
初めてDigiOnSound5 L.E.を利用する際に、まず機器の設定を行います。「ファイル」メニューから「サウンドデバイスの設定」を選択します。
「サウンドデバイスの設定」ダイアログが表示されるので「入力サウンドデバイス」で「USB PnP Audio Device」を選択し「OK」をクリックします。
オーディオキャプチャーユニット PCA-ACUP デジ造音楽版 匠
レコードやカセットテープなどのアナログ音源をデジタルに変換するオーディオキャプチャ機器。音声編集ソフト「DigiOnSound5 L.E.」が付属し、ノイズ除去やサウンド分割なども可能。
セットアップが完了したらDigiOnSound5 L.E.で音声を取り込んで録音してみましょう。新たに録音する場合には、「ファイル」メニューから「新規作成」をクリックして、新規マルチトラックウィンドウを作成します。
環境設定
まずは「ファイル」メニューから「環境設定」をクリックし、「環境設定」ダイアログで録音と録音元データの設定を行います。ステレオの元データをステレオで録音したい場合には、「チャンネル」で「ステレオ」を選択します。
「録音」タブでは、録音データをモノラルにするかステレオにするかを設定できます。
「サウンド形式」タブでは、音声を取り込む際のデータ形式を設定できます。「サンプリング周波数」が高いほど音質は良くなり、「量子化ビット数」が高いほどダイナミックレンジは広がります。ただし、大きくすればファイルサイズもそれだけ大きくなるので注意しましょう。
音量設定
録音する際の音量を設定します。ミキサーコントロールウィンドウで音量が最適かどうかを確認します。
「表示」メニューから「ミキサーコントロール」をクリックします。
表示が常に赤い部分にある場合は、音量が大き過ぎるので、再生している機器の音量を調整します。
録音
録音するにはコントローラーを使用します。コントローラーは「表示」メニューから「コントローラー」をクリックすることで表示できます。コントローラーには、現在のハードディスク空き容量とファイル形式でどのくらいの時間録音できるかが表示されます。ただし、あくまでも参考値なので、録音可能な時間を確認して充分余裕を持って録音するといいでしょう。
コントローラーの録音ボタンをクリックしてスタンバイします。
一時停止ボタンをクリックして録音をスタートし、接続しているオーディオ機器で音声を再生します。
停止する場合は停止ボタンをクリックします。
録音されたデータがマルチトラックウィンドウに表示されます。
ファイルの保存
録音が終わったら、マルチトラックウィンドウに取り込んだ音声を保存します。ファイルは、DigiOnSound5 L.E.でのみ使用できるdgs形式で保存されます。このdgs形式のファイルに一時保存して、編集を行った後に音楽ファイルへ変換するようになっています。
「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」をクリックします。
「名前を付けて保存」ダイアログでファイル名を入力し、「保存」をクリックします。
アナログ音源の音声データを取り込んだら、次は音楽ファイルに変換します。取り込んだデータは曲がつながった状態で1つのファイルになっているため、曲ごとに分割する必要があります。その際にノイズなどを除去することも可能です。
ノイズ除去
古いレコードやカセットテープから音声を録音した場合に、ノイズも一緒に録音されていることがあります。そのノイズを自動的に除去することができます。
「エフェクト」メニューから「ノイズリダクション」を選択し、ノイズの種類に応じたエフェクトを選択します。
クラックルノイズは、古いレコードなどで発生する「プツッ」「パチッ」といったクラックルノイズを除去するエフェクトです。
ヒスノイズは、カセットテープなどを再生したときに無音部分で発生する「サー」といったヒスノイズを除去するエフェクトです。
ノイズを除去する以外にもさまざまなエフェクトが用意されています。「表示」メニューから「エフェクトランチャー」をクリックすると、マウスでボタンをクリックするだけでエフェクトを起動できるエフェクトランチャーを表示できます。
エフェクトランチャーの「エフェクト」タブには「エフェクト」メニューに用意されているエフェクトがセットされ、「スペシャル」タブには複数のエフェクトを組み合わせないと実現できない効果がセットされています。
サウンド分割
ノイズ除去などを行って編集したデータを音楽ファイルに書き出す場合、データは1つのdgsファイルになっているので曲ごとに分割する必要があります。通常は、曲と曲の間の無音部分を検出して分割するのがお勧めです。
分割を行うには、「ツール」メニューから「サウンド分割」をクリックします。
「無音部分で分割」にチェックを入れて「次へ」をクリックします。
「無音検出の設定」ダイアログが表示されたら「無音の継続時間」「音源の種類」「処理方法」を選択し、「次へ」をクリックします。
「ファイル形式」で保存するファイルの形式を選択します。iPodなどのデジタルオーディオ機器で聴く場合には「MPEG Audio Layer-3/mp3PRO (*.mp3)」を選択します。Windows Media Playerで再生する場合には「Windows Media Audio (*.wma)」がお勧めです。「OK」をクリックすると、曲ごとにファイルが分割され保存されます。
レコードやカセットテープのアナログ音源をデジタル化したことで、CDやDVDへのバックアップや、オーディオCDの作成などができるようになりました。ここではWindows VistaのWindows Media Player 11を利用して、取り込んだ音楽データをオーディオCDにする方法について紹介します。
Windows Media Playerを起動し、デジタル化した音楽ファイルをWindows Media Playerのウィンドウにドラッグ&ドロップします。
Windows Media Playerの「ライブラリ」で「最近追加」をクリックすると、ドラッグ&ドロップした音楽ファイルが追加されているのがわかります。
「書き込み」をクリックし、「オーディオCD」を選択します。ここではオーディオCDを作成するため「オーディオCD」を選択しましたが、バックアップ目的でCD-RやDVD-Rなどに保存する場合は「データCDまたはDVD」を選択すればOKです。
ライブラリに追加された音楽ファイルを選択して、ウィンドウ右側の「書き込みリスト」欄にドラッグ&ドロップして登録します。
未使用のCD-Rメディアをドライブに挿入し、「書き込みの開始」をクリックするとデータの書き込みが開始されオーディオCDが作成されます。

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